心筋梗塞と心停止

先日、緊急カテのオンコールだったのですが、患者さんが急性心筋梗塞と心停止でやってきました。救急隊によって心拍は再開していたので、とりあえず緊急カテを行ったところ、閉塞していたのは小さな右冠動脈で、心機能自体はほぼ正常、ステント治療を無事終えて低体温療法となりました。ただ、心停止後に救急車が来るまで心臓マッサージがされていないので、脳の機能が回復するかは微妙なところです。心臓を救っても、心停止による脳障害があっては患者さんは救えません。

私は仕事柄、心筋梗塞による心停止の患者さんはたくさん診て来ているのですが、助かるかどうかは心停止をする場所がポイントで、人生「運」だなあ、と思う事がよくあります。心筋梗塞の時の心停止は、V.fib(心室細動)によるものが多いのですが、心室細動は電気的除細動によって取り除く事ができるので、いかに早く除細動を行うかが患者さんを救うためには最も重要です。そのため、病院内で心停止した場合は、除細動1回で何もなかったかのように戻る事もありますが、誰もいないところで心停止した場合は、そのまま亡くなる事がほとんどです。人通りの多い道とアパートでは救急車が到着するまでの時間も違って来ますし、選べるものではないのですが、運命の分かれ道です。

Continue reading

Posted in Cardiology | 4 Comments

あけましておめでとうございます

2015年あけましておめでとうございます。公私ともに忙しく、光陰矢の如しで、気づけば最後にブログを更新してから2年間が経ってしまいました。いろいろと思うところもあり、今年は心機一転して、ブログも定期的に更新していければと思います。

現在も相変わらず同じ病院の同じポジションで、毎日忙しく、循環器診療、そしてカテーテル治療にいそしんでいます。仕事場で最も大きな変化は1年ほど前に私の働く病院がマウントサイナイ病院に吸収され、循環器部長がアメリカの弁膜症第一人者のドクターCとなった事でしょうか。病院にも変革の波が来ており、今後どうなっていくのかまだまだ先はわかりません。

Continue reading

Posted in Journal | Leave a comment

ホリデーシーズンがやってきます

今年はブログを1ヶ月に1度は更新しよう、と思っていたのですが、気づけばもう11月も半ばです。今年は夏から今まで公私ともに忙しく時間が飛ぶように過ぎていきました。

内科の再認定試験を10月に受けたため、夏から空き時間を利用して一般内科の勉強を始めました。アメリカの専門医試験は10年毎の更新となっており、早いもので私が内科の専門医試験を受けてからもう10年が経ちました。循環器専門医としての期間が長いと、一般内科の知識も失われて行くので、試験は勉強するよい機会です。知識をアップデートしたつもりだったのですが、試験自体は新しい事はほとんど聞かれませんでした。再認定の試験は簡単にしてあるのかもしれません。しかし、一般内科は範囲が広い上に、家に幼い子供がいると勉強時間もなかなか取れず大変でした。

Continue reading

Posted in Journal | 1 Comment

別れと出会いの季節

 今年もアメリカの病院では1年の終わりが近づいてきました。アメリカの研修システムは7月開始なため、6月は1年の終わりの月となり、日本の3月のような雰囲気です。7月1日から次のポジションを開始するフェローも多く、引っ越しもあるため、先週のフェローの卒業デイナーを区切りに、卒業するフェローはほとんど病院には来なくなりました。

インターベンションのフェロー2人は2人ともカリフォルニアに移住して仕事を始めるので、金曜日が最後の日となりました。7月に始めた時はインターベンション初心者であった彼らもずいぶんとたくましくなり、私達との息もあってきていたため、去ってしまうのは感慨深いものです。循環器フェロー4人の今年の行き先は、EPS(不整脈)の専門フェローシップに1人、心臓エコーの専門フェローシップに1人、カリフォルニアの病院勤務が1人、そして1人は地元で開業です。

Continue reading

Posted in Cardiology Fellowship | Leave a comment

日本での休暇

5月の中旬に日本に2週間帰国してきました。月曜日にNYに戻ってきて、火曜日からは仕事に戻り、時差ボケを調整しながら何とかやっていたら気付いたら週末です。今回の帰国は2人の娘を連れていったため、2人の時差ボケに付き合って最初の1週間はほとんど寝られずなかなかきつい滞在でしたが、そのおかげか、帰ってきてから私の時差ボケが軽くて助かっています。

日本とアメリカを行ったり来たりすると、その文化の差にはいつも驚かされますが、何度も往復するうちに違和感がなくなってくるのは不思議なものです。これはカテをする際に、ブランクを何度か繰り返していると、ブランクが全然気にならなくなる感覚となんだか似ています。変化に慣れると新鮮味がなくなるのでしょうか。

Continue reading

Posted in Journal | 2 Comments

女医の働きやすいアメリカ?

早いものでもう5月、相変わらず仕事と家族と、忙しい日々を送っています。そんな中、先日、名大の学生さん達をまねいてホームパーテイをひらきました。私の母校である名大では毎年10名近くが数ヶ月間アメリカやヨーロッパの医学部で実習する機会があるのですが、今年もアメリカ各地に滞在している6人の学生さん達がNYに遊びにきてくれました。日本人のレジデントの先生達も誘ってのにぎやかな会となったのですが、そこで話題になった事の1つに「アメリカの方が女医が働きやすいかどうか」というものがありました。

女性が仕事と出産・子育てを両立するのはどの世界でも大変な事ですが、医師の世界でも同様です。アメリカの方が女医が仕事を続けやすいと思いますが、その理由としては以下が考えられます。
1)アメリカでは家族を大切にする事が普通に重視されている事
2)オンとオフがはっきりしている事
3)女性だからと言ってあからさまに差別する発言は大問題になる事
最初の2点に関しては、男性女性に関わらず家族と仕事を両立しやすいという事になるのではないかと思います。

Continue reading

Posted in Culture Shock | 2 Comments

ジャイアンツ優勝!とCRT


今日はアメリカ最大のスポーツイベントであるスーパーボール、今年はNYジャイアンツがプレイオフを勝ち抜きスーパーボールに出場となり、NYの街も大いに盛り上がりました。試合は接戦でしたがジャイアンツの見事な勝利でした!!

さて、今週末はワシントンで開催されたインターベンションの学会であるCRTに参加してきました。この学会、そこまでメジャーではないのですが、トピックが最新かつ要点を得ているものが多く、有名な先生方が多く参加していて私の好きな学会です。学会の規模も大き過ぎず、NYからアムトラックで2時間半のワシントンで行われているのもよいところで、これで4度目の参加です。今日はCRTでもスーパーボールを大スクリーンで観戦するイベントもあり盛り上がったようです。

Continue reading

Posted in Journal | Leave a comment

仕事復帰1週間目


仕事に復帰して1週間が過ぎ、今週末は月曜日がMartin Luther Kingの誕生日で3連休でした。復帰1週間目はそんなに忙しくはならないだろうと思っていたのですが、緊急カテから始まり、木曜日から病棟の担当も始まったので、それなりに忙しくなってきました。久しぶりの初日は少し不安ですが、これだけなじんだ職場と仕事だと、2カ月休んでもほとんど違和感なく仕事に戻れるから不思議です。

この週は毎日何度も「赤ちゃんは元気?」「仕事に復帰してどう?」「誰が面倒みているの?」と聞かれ、同じ答えを30回は繰り返したでしょうか。私の職場復帰をサポートしてくれる家族には感謝感謝です。

Continue reading

Posted in Uncategorized | 5 Comments

謹賀新年

2012年、あけましておめでとうございます。

11月に無事次女が誕生して我が家もにぎやかになりました。時の経つのは早いもので8週間取った産休も今週で終了し、来週から仕事に復帰します。最近は仕事に育児にと忙しい日々を過ごしており、ブログの更新もずいぶんとゆっくりのペースとなりました。

数ヶ月前から「あめいろぐ」という後輩ドクターの始めた「アメリカで働く医療従事者の情報発信サイト」に参加して医療関係の記事を書き始めた事もあり、このブログをどうしようかと考えてみたのですが、このブログを通じて知り合った人も多く、やはり続けていきたいので、少し方向性を変えて続けようかと思っています。なお、あめいろぐ、30人近くのいろいろな専門の医療従事者が思い思いに記事をアップしているので、アメリカ医療を垣間見る事ができ、アメリカ医療に興味のある人にはお勧めです。

Continue reading

Posted in Journal | Leave a comment

ボストンでVascular Imagingの講習会

時間が経つのは早いものでもう1ヶ月前の事になりますが、ボストンのブリガム病院にVascular imagingの講習を受けに行ってきました。この講習は主に頸動脈、末梢動脈、末梢静脈の超音波検査を勉強するもので、月曜日から金曜日の朝から晩まで少人数のグループで行われます。最近は、末梢動脈疾患、頸動脈疾患などにも循環器内科医が診断からカテーテル治療まで関わるようになってきており、たとえばフェローが開業グループに就職の際などに、この検査をできる事が求められる事が増えてきています。

最近ではRPVI(registered physician in vascular interpretation)という認定試験も一般的になってきていて、このような講習に来るのは学ぶ事と共に、認定試験受験資格を得る目的もあります。この講習の先生はブリガム病院のドクターで、この分野では第1人者、認定試験にも関わっている人です。人気のこの講習は数カ月先まで予約が埋まっていて、私は実は妊娠初期の心臓カテーテルの検査に入っていなかった時に、せっかくの機会だから何か新しい事を学ぼうとこの講習を受ける事にしたのに、結局実際に予約が取れたのはその数カ月後でした。

Continue reading

Posted in Cardiology | Leave a comment