Monthly Archives: February 2007

きれいな口語英語を目指して

最近カテ室ではSlackという言葉がはやっています。Slackは「ゆるい」「怠慢な」などの意味がありますが、ここでは後者の意味で使われています。特にナースや技師さんの間で、仕事が遅いと “Are you slacking?”、”You slacker!” (サボるな!のようなニュアンス)と軽口をたたく事が1日に何度もあります。 アメリカ生活も長くなってきましたが、それでもこのような口語的に使われるちょっときつい言葉は、微妙なニュアンスを何となく理解するまで、少し時間がかかります。スラングや聞いた事のない口語的表現は、周りの人が使うのを何度も聞いて、Mr.Bにも説明してもらった上で、使ってよいかどうかを判断しています。アメリカで生活すると英会話力は向上しますが、必ずしもきれいな英語ではないので要注意ではないかと思います。

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Ash Wednesdayと旧新年

今週の水曜日はAsh Wednesdayでした。カトリック教ではイースター46日前の水曜日をAsh Wednesdayと呼び、この日からイースターまでが受難節となります。この日は、カトリック教徒は教会で神父さんから神聖な灰(Ash)でおでこにクロスを書いてもらいます。アメリカに来て初めての年のこの日は、おでこに黒い点がついている人がたくさんいるのに驚いたものです。私の病院でも、患者さんやスタッフ用に、病院の一室でAshのサービスが行われていました。 そして、先週の土曜日は、旧暦での新年でした。日本以外のアジアの国は旧暦のお正月を祝うので、チャイナタウンでは大掛かりな爆竹やパレードが行われます。今週は中国系のアテンデイングは休みを取っている人も数名いて、カテ室もやや落ち着いていました。多くの中国人系の患者さんがいる私の病院では、先週末からは救急外来の入り口には、中国の新年のお祝いのステッカーが貼られていました。

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薬剤溶出ステント(2)

去年の秋から何かと話題にあがっている薬剤溶出ステント(DES)ですが、先週、医学雑誌New England Journal of Medicineのウエブサイトでは、薬剤溶出ステントに関する5つの論文が出版より先に発表になりました。このテーマは今まで何度もデイスカッションされてはいるのですが、今日はもう1度これらの論文を見直してみました。 5つのうち3つは最初に発表になった、DESと非薬剤溶出ステント(BMS)のランドム化比較対照試験(Cypher4、TAXUS5)を再評価したもの、1つはその後発表になったものも合わせて14のCypherの比較対照試験を合わせて評価したもの、そして1つはスウェーデンでの実際に用いられたステントの大規模登録データです。

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3連休と金曜日の焼肉

月曜日はPresident day、私の病院は3連休です。現在はカテ室ローテで早朝から夜遅くまで鉛のプロテクターを着て働いているので、週末はゆっくり休みたいところです。 金曜日はブログ仲間のHitomiさん、だんなさんのフランクさんと牛角に焼肉を食べに行ってきました。2年前にイーストビレッジにオープンしたNY1号店に続いて先月オープンしたばかりのミッドタウン店へ。日本での私の牛角のイメージは、学生が行くようなお手ごろな焼肉屋だったのですが、NYの牛角はお洒落で高級なお肉もあります。1号店はオープンして以来、いつも混んでいます。

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雪の日のバレンタイン

今週は東海岸に大雪がやってきました。NYは今年初めての本格的な雪です。前日からニュースでは雪の速報が流れていた割には、マンハッタンは大した事はありませんでした。NYも郊外やTS先生の住むもう少し北の方ではかなり積もったようです。 こうして今年は雪のバレンタイン、現在ローテ中のカテ室には、赤いハートマークがそこら中に飾られています。2月14日は私の病院のカテ室でテレビのドキュメンタリー番組の撮影がありました。バレンタインにちなんで、「ハート(=心臓)を治す」のがテーマだそうです。病院のプロモーションになるのでスタッフも協力しましたが、患者さんもたくさんいる忙しいカテ室で、場所を占拠してコーヒーを飲んでいるテレビクルーにはマスコミのVIP意識を少し感じてしまいました。

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日曜日午後の映画鑑賞

今日は久しぶりに日曜日の朝食を外に食べに行きました。私のアパートから徒歩で行ける近所のダイナーへ。23th StreetにあるComfort dinerは、普通のダイナーより少しこぎれいな感じで、食べ物もおいしく、なかなか気に入っています。Mr.Bはいわゆるアメリカンブレックファースト(卵、ベーコン、ポテト)を、私はベリーのフレンチトーストをオーダーしました。 そして、午後はこれも久しぶりに映画を観に行く事にしました。最近評判のよい映画で見たいものがいくつかあった中から、Dreamgirlsを選びました。この映画は1980年代に大ヒットしたブロードウエイミュージカルをもとにしていますが、The SupremesとMotownレコードをモデルにしたストーリーに、R&Bのナンバーが一杯の映画です。R&Bが好きな人には、音楽だけでも楽しめます。

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最近の心不全治療

最近、少しうれしい事がありました。私の外来の拡張型心筋症(非虚血性)で診ている患者さんの心機能に著明な改善が見られたのです。2年前に引き継いだ時から約10%だったEF(駆出率)が先週の心エコーで約40%になりました。この患者さん、ヒスパニックで気のいい40歳代、糖尿病のコントロールも悪く、90kgの巨体で体液量の評価がしにくいのですが、数ヶ月前にいつもよりも呼吸が苦しそうで頻脈だったので、入院を勧めました。利尿し、既にターゲットの25mgだったCoreg(Carvedilol)を思い切って50mgまで増量したところ、これが功を奏したようです。 よくある死因の1つである心不全ですが、有効な薬が出てきて、確実に予後が改善してきている疾患ではないかと思います。予後を改善する薬には、ACE阻害薬、βブロッカー、スピロノラクトンがありますが、βブロッカーの使用で収縮能の劇的な改善を見る事はまれではありません。昔は心不全には禁忌であったβブロッカーですが、最近では急性増悪が落ち着くと、注意深く、それでもかなり積極的に用いられています。carvedilol(日本ではアーチスト)3.125mgを1日2回から、ターゲットの25mgを1日2回まで徐々に増量するのが一般的です。

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ブラジルの格闘技カポエイラ

今年も目標の1つにフィットネスをあげています。時間を見つけてはジムに行ってはいるものの、ジムでの運動はやや退屈でモチベーションがあがらないのは否めません。何か目標を持ってスポーツをする方がやる気も持続するので、また柔道場に通い始めようかとも思いましたが、インターベンションに進む事に決めた時に、カテ室のボスに「手をけがしないように」と言われ、少し考え直しました。 こうして、今年に入ってブラジルの格闘技Capoeiraを再開する事に決めました。私のアパートから徒歩10分ほどのFighthouseという格闘技センターでCariocaという先生が教えているので、昨日、3-4年ぶりの練習に行ってきました。古びれたビルの2階にある練習場所に行くと、Fighthouseというだけあって、隣はそれぞれ、ムエタイ(キックボクシング)とカンフーの練習が行われていて、見ているだけで楽しくなります。

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New York、冬の生活

New Yorkも1月後半に入り、ぐっと冷え込み、零下になる日が続きました。最も寒かった日は気温は-12℃まで下がり、風が強い日は、外を歩くのが痛いくらいでした。さて、2月2日はアメリカではGroundhog day、冬至と春分の真ん中に当たるこの日に、ちょっと変わった伝統的な行事があります。 Groundhog dayにはGroundhog(ウッドチャック)を巣から出して、彼(彼女?)が自分の影を見なければ春はすぐそこ、自分の影を見ると冬はあと6週間続く、との予測を行うものです。ドイツの移民から始まったと言われるこのかわいらしい行事は、毎年まじめに行われています。最も有名なものはペンシルバニア州のPunxsutawneyという街にいるPhilという名前のGroundhogです。1993年に上映されたコメデイ映画 “Groundhog day”では、ここが舞台になっています。他にも10箇所ほどの自治体でもこのイベントを行っているようです。ちなみに今年はPhil君は影を見なかったそうで、今年の春はもうすぐそこです!

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アメリカの麻薬常用者

3年目のエコーローテではTEE(経食道エコー)を担当していますが、最も多い検査理由の1つは感染性心内膜炎(心臓の感染症)の評価です。その中でも時々見られるのが、IVDU(IV drug use)、すなわち静脈を介した麻薬常用者の患者さんです。日本では見られない、アメリカの都市の病院ならではの現象ですが、IVDUの患者さんにはIVDUのかかりやすい疾患があり、感染性心内膜炎はそのうちの1つです。 麻薬の代表的なものにはヘロインとコカインがあります。ヘロインはモルヒネなどのオピオイドの仲間で気分を落ち着け、コカインは中枢神経系を刺激して気分を高揚させるものなので、どの麻薬を好むかは、その人の性格にもよると言われます。たとえば、神経質な人はヘロインを好み、落ち込み気味の人はコカインを好むなど。コカインの心臓への悪影響はよく知られており、大きな問題となっていますが、主にIVDUとして静脈注射で用いられるのはヘロインです。

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